「なぜ新規事業は成功しないのか」(大江建著)のメソッドを使って新規事業のコンサルティングをしています。

De La Sella大学(フィリピン)にCOBLAS(Consulting Based Learning for ASEAN SMEs)プログラムを導入しました。

2011年11月07日

今回は、フィリピンからのレポートです。

7月25日から10月26日までの3か月間、ASEAN共通の実践的起業家教育プログラムであるCOBLAS(Consulting Based Learning for ASEAN SMEs)をASEAN事務局とJODCの支援でフィリピン、マニラ市のDe La Sella大学に導入しました。

5人の教師と4年生20人を対象に行い、7月25日から29日までの5日間は集中講義と企業訪問を実施しました。

集中講義では、①BUSINESS MODEL CANVASや②アトリビュト分析などの戦略ツールの講義と、③Brain Momming や④Elevator Speech などの機能ツールを講義しました。
その後起業家の話を聞き、中小・零細企業を3か月間で儲かる企業にするために、集中講義で学んだ戦略ツールと機能ツールを駆使して成長戦略を練り、7月29日にそのプランを発表してもらいました。 

講師陣は、マレーシアのUKM大学からDr. Hong, Laos 国立大学のDr. Chanhming, Cambodia 経営国立大学のMr. Paterson、それから私です。

9月1日にはプロジェクトの進捗状況の発表をしてもらい、講師陣から助言をしました。
10月26日の最終発表では、成長戦略と進捗状況、成果の発表をしてもらいました。
最終発表には、ASEAN各国の中小企業政策担当者と今までにCOBLASを導入したASEANの大学の先生方が参加して下さいました。
 
今回対象になった企業は、中小企業というより零細企業です。
1つ目の企業は、パパイアをベースにした、ナチュラル石鹸の製造販売会社です。販売は、通信販売で行っています。
2つ目は、産廃業者です。いかに効率よく、鉄くずや金属片などを集め、分別洗浄して、して、最終業者に販売する会社です。
3つ目は、ギフト製造販売会社、社員数は70人ぐらいで、おもにASEAN地域に輸出販売している会社です。
4番目の会社は、FEMIというNGOで、中小企業に資金とコンサルテイングを提供して、成長を促すというミッションを持った会社です。
 
また、最終発表の翌日の10月27日には、COBLAS普及の年次大会を開催しました。
そこでは、ASEAN 各国での普及進捗状況の発表がありました。
私も、石巻専修大学へのCOBLASプログラムの導入状況と、福島市で実施している高校生の起業家教育について発表をしました。
また、COBLASプログラムを日本企業のASEAN向け人材の育成に利用しようとするプログラム案も紹介しました。これは、ASEANの大学で実施しているCOBLASを日本の若手リーダーが現地の大学生やMBA生と一緒に受講して、現地の中小企業を儲かる企業にする課題と、派遣元の企業のASEANへの参入戦略を策定する課題を1か月間でこなそうというプログラムです。
2012年2月には本プログラムの有効性の検証をマレーシアのUKM大学で実施する計画です。
 
11月6日から11日まで、ミヤンマーのヤンゴン市へ、商工会議所にCOBLASの導入のために、出張します。次回はその報告をさせていただきます。