昨年度実施しました実験経営学講座について実践概要をご報告いたします。
2012年4月~2013年3月まで、大阪梅田にて、阪神電気鉄道株式会社様主催の「梅田MAG経営戦略セミナー」の一講座として、「実験経営学講座」を実施いたしました。
本講座は、アジア各地からの留学生と日本のビジネスマンがチームを組んで、大阪の中小企業のアジア地域進出についての戦略を策定し、事業計画書(ビジネスモデル)を作成&企業に提案するというものでした。
計14回の講座では、BMC(ビジネスモデルキャンバス)をベースに、それをまとめるための補助ツールとして、アトリビュート分析法や消費チェーン分析法を学ぶほか、BMO評価法にて、作成中のBMCについて評価&修正を加えながら最終案をまとめていきました。
今回の取り組みにご賛同いただき、ご協力いただいた企業のひとつである、大阪市福島区の女性肌着メーカーである株式会社高繊様からは、講座について以下のようなご感想を寄せていただきました。
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【株式会社高繊 専務取締役 高橋秀典氏】
このたび「実験経営学講座」において提案していただいた当社の海外進出計画案は、早速に現地をこの目で確かめて、実行を検討したいと考えるほど、非常に内容が濃く、充実したものでした。
特に、留学生を中心に集めていただいた現地消費者の生の声を調査した商品嗜好分析結果(※1)は、これまでのイメージを一新するような発見に満ちた調査分析で、今後の参考として活用していきたいと思います。
製造している商品の性能などには十分な自信はありましたが、現地の消費者はどのような商品を好むかという実態に即した情報が少なく、当社の商品が受け入れられるか確信はなかなかもてなかったのですが、今回のようなアプローチによる分析とそれを基にした参入計画案は、参入検討の参考資料として中小企業にとっては大変ありがたいものでした。
また、マーケティング情報とともに、様々な参入条件なども整理していただけましたので、今後作成してもらった計画を参考に実行に移してていきたいと考えています。
※1:アトリビュート分析法
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ほかにも、参加した受講生および留学生からも、学んだツールを今後の業務に活かしていきたいなど高い評価をいただきました。
■梅田MAG経営戦略セミナー「実験経営学講座」の開催概要
1.開催期間 2012年4月~2013年3月
(各月1回、計14回(うち公開講座2回含む))
2.開催場所 ハービスOSAKA(大阪市北区梅田)
3.受講生数 26名(うち留学生・学生12名)
4.主催 阪神電気鉄道株式会社
5.講師 大江 建先生((株)総合コンサルティングオアシス 代表取締役)
※講座の詳細につきましては、以下ブログをご参照ください。
https://umeda-mag.net/blog_list
(参考)梅田MAG実験経営学講座の講座構成概要
回 | テーマ | 内容 |
1 | 講座① | イントロダクション、受講生自己紹介 |
2 | 公開講座(講座②) | 実験経営学概論、アトリビュート分析法 |
3 | 講座③ | アトリビュート分析法のケーススタディ&発表 |
4 | 講座④ | 消費チェーン分析法のケーススタディ&発表 |
5 | 講座⑤ | ビジネスモデルキャンバスのワークショップ |
6 | 講座⑥ | 逆損益計算書のケーススタディ |
7 | 公開講座(講座⑦) | グローバル・コミュニケーション・デザイン |
8 | 講座⑧ | 5F分析法(チーム課題グループワーク&発表) |
9 | 講座⑨ | 各チーム課題分析(顧客分析)グループワーク&発表 |
10 | 講座⑩ | 事業課題分析(ビジネスモデルキャンバスをもちいて) |
11 | 講座⑪ | 事業課題研究中間発表会 |
12 | 講座⑫ | BMO評価法:講義&グループ研究 |
13 | 講座⑬ | 事業プラン検討、作成グループワーク |
14 | 講座⑭ | 事業計画発表会 |